Key Points
- ブッシュ・ウォーカーは毎日救助されています。賢く準備することであなたの命を守ります
- もし迷ったら、焦って間違った決断をする前に、その場に座り落ち着きを取り戻すようにしましょう
- ブッシュでは携帯の電波があるとは限りません。ですが、衛星ビーコンは借りることができます
- SES Bush Search and Rescue のボランティアが、緊急事態において、あなたを救助します
ブッシュで道に迷った、およそ95%の人たちは12時間以内に見つかっています。
NSW SES Bush Search and Rescueの、キャロ・ライアン捜索副隊長のようなアウトドア愛好家によって、95%の人たちは12時間以内に見つかっています。
ライアンさんは、彼女の豊富な経験を生かしてブッシュ・ウォーキングの準備の重要性について伝えています。
覚えるのに、とても便利な言葉の頭文字をつかいます。それはトレック。TREKです。
T stands for Take what you need; 必要なものをもつ
R for Register your intentions; どこに行くかを誰かに伝える
E for Emergency communications or emergency beacon; 緊急連絡機器
K for Know your route and stick to it. ルートを理解し、はずれないことです
Preparedness will increase the likelihood of being found. Credit: pixdeluxe/Getty Images
必要なものを携帯する
小さいバックパックに入れるもの:
- 食べ物。スナック、ナッツやチョコレート
- 飲料水 –3時間ごとに1リットル
- 明るい色の、重ね着できる衣料
- 帽子と日焼け止め
- 険しい道のために、スニーカーやハイキングブーツのような履きやすい靴
- レインコート
- もし使えるなら地図やコンパス。ナビアプリを携帯電話に入れてもよい
- ファースト・エイド・キット
“そして、一番いいことは友達を連れて行くことです” (ライアン)
単独のブッシュ・ウォーキングは、怪我をしたときに助ける人がいないことを意味しますキャロ・ライアン,副隊長, NSW SES Bush Search and Rescue
最低4人のグループが理想的です。もし怪我人が歩けない場合、一人が付き添い、残りの二人が、救助を求めて歩くことができます。
It's also vital to let other people know your plans. Credit: visualspace/Getty Images
行程を予め誰かに伝える
ナショナル・パーク、ワイルド・ライフサービス、警察、そして信頼できる友人に知らせておくことができます
どこに行くかを、詳細を含めて伝えてください。あなたが計画している行程を、出かけるとき、そして帰ってきたときに確実に連絡を取ってください。
パーソナル・ロケーター・ビーコン(PLB)所持を検討する
ブッシュでは、携帯の電波が入らないことがあります。ですから、ブッシュ・ウォーカーはPLBを持ち歩くことが多いです。これは、人工衛星を使ってあなたの位置を知らせます。
カースティン・メイヤー (Bushwalking NSW 代表)によると、 「あなたが深刻なトラブルに見舞われた時には、PLBで緊急信号を発信することができます」とのことです。
警察は、どんな手段をとってでもあなたを探すことができます。ヘリコプターでも、ブッシュ捜索でも。カースティン・メイヤー、 Bushwalking NSW 代表
PLBは、アウトドア・ショップ、ナショナル・パーク・オフィス、ナショナル・パーク近くの警察でさえ借りることができます。
ルートを理解して、途中でルート変更しない
キャロ・ライアンさんは次のように説明しています。
「どこに行くか、明確にわかっていること、標識に従うこと、地図を使うこと、そして何時に歩き終えるかをわかっていること。そして途中でルートを変えないこと」
「何かが起こったとき、自分が、誰かにどこに行くか話していた、ということを思い出してください。エマージェンシー・サービスはあなたがどこにいるかを知ることができて、あなたを見つけることができます」
あなたに合ったブッシュ・ウォークを、賢く選びましょうキャロ・ライアン,副隊長, NSW SES Bush Search and Rescue
人々がとってしまうリスクで、よくあるのが、「適切でない」トレイルを選んでしまうことです。
「ハイキングで必要な体力要件はさまざまです。特に、階段が多いとき、急こう配は要注意です。バックパックを背負っていることも忘れてはなりません。暑い日は特に困難になります」(ライアン)
自分の体力を見誤るのは珍しいことではないと、ライアンさんは話します。
遊歩道・登山道の難易度を示す、を参照してください。もしあなたがオーストラリアに来て間もない場合は、グレード1から始めましょう。
それでも道に迷ったら
最初にすることは、「座って落ち着くこと」です。
水を飲みましょう。もし、小さなストーブをもってきていればお茶を作ってもいいでしょう。
「座るということは、本当に迷いのない決断ができます」
「最悪なのは、『この角を曲がったはずだ』などと動き続け、さらに深く迷ってしまうことです。私たちはこれを、bending the map (地図ではなく自分の勘を信じること)と呼びます」(ライアン)
どこにいたかを、思い出してみましょう。おそらく、標識や分かれ道を見ているかもしれません。
もし近い距離を戻ってみるのであれば、なにか物を使って来た道に印をつけておきましょう。
そして、深刻なトラブルに陥っているのであれば、自分を目立つようにしましょう。天候や設備が許せば、SESはヘリコプターであなたの居場所を見つけます。
SES Bush Search and Rescueによって、95%の遭難者は、12時間以内に見つかっています。 Credit: Raoul Wegat/Getty Images
もし、怪我をしていたり、天候が悪い場合には、非難場所を見つけます。濡れた衣服を脱ぎ、出来れば火を焚きます。これは発見の手がかりにもなります。
食料などの在庫を確認します。あなたが救助を待っている間、食料や水の配分が必要になるかもしれません。
ブッシュ・ウォーキングに行く前に
ファースト・エイドのコースを受けましょう。あなたや他の人の助けになります。
そして、ブッシュ・ウォーキング・クラブに入ることをメイヤーさんは推奨しています。
「あなたは、安全な人数でブッシュ・ウォーキングをすることができます。フレンドリーな人々が、いろんなスキルをあなたに教えるでしょう。どのように道をみつけるか、地図やコンパスの読み方、基礎的なファースト・エイドの方法、トラブルに陥った時にどうしたらいいか。それに加え、彼らはほとんどの人が行くことがない、すばらしい場所にあなたを連れて行ってくれるでしょう」
ブッシュ・ウォーキング・クラブに入るのは、オーストラリアの自然を知るのに最適です。 Credit: andresr/Getty Images
役に立つリンク
- ブッシュ・ウォーキング・クラブと安全情報は、こちらを参照してください.
- ブッシュ・ウォークの行程計画を、こちらで登録できます。
- キャロ・ライアンさんによる、ブッシュ・ウォークを始めるためのガイド
- キャロ・ライアンさんによる、日帰りハイキングの持ち物リスト (英語)
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