オーストラリアに来て最初の数年間、アンドリュー・ガイさんは、誇りを胸にオーストラリア・デーを祝っていました。
アンドリューさんは南スーダンからの難民です。それまで「建国記念日」を祝うことのなかったアンドリューさんは、市民権を得た後、国の記念日を祝える機会に誇らしく参加していました。
しかし、メルボルンで地元の先住民コミュニティーのメンバーたちと友情が育つなかで、1月26日という日にオーストラリア・デーを祝うことが正しいことなのかどうか、疑問に思うようになりました。
「(1月26日の)オーストラリア・デーに向けたムードの高まり、その日が過ぎてからもそうです。先住民の人たちにトラウマを呼び起こします。これは何かしら対処できることです」。
背景に関わらずすべてのオーストラリア人が、オーストラリア・デーの意義そして幸せを感じられる日がいつか来てほしいと思っていますアンドリュー・ガイ
先住民パラワの弁護士、マギー・ブランデンさんは毎年1月26日、パラワのコミュニティーのメンバーとともに、ホバートCBDのエリザベス・ストリートを行進します。植民地化の暴力で亡くなった祖先を追悼し、現在も続くその影響に抗議するためです。
マギーさんは自身や家族が沿道の人から受けた罵声を覚えています。
「通りに人が何列にも並び、私たちを罵倒していました。ですが、それはもう過去のことです。近年では、私たちの行進に多くの人が加わってきました。私たちには一緒に歩いてくれる仲間がいます」
オーストラリア・デーをめぐる議論が強まるなか、マギーさんとアンドリューさんは、解決策は共感とつながりだと考えています。
「皆さんに本当に勧めたいのは、あちこち出掛けて、先住民の人たちの美しい文化や彼らの持つ寛大さに触れることです」(アンドリューさん)。
「そうすることで、私たち全員にとってのオーストラリア・デーのような日がどういうものなのか、未来がどういうものなのか、より多くの情報を得ることができます」。
「そして私たちが集まって座り、お互いに学び合えば、私たちは素晴らしい仲間になります」(マギーさん)。
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SBS Examines: 1月26日は何をする?祝い、思いを馳せ、悲しむ:先住民と移民の声
SBS Japanese
22/01/202508:06
SBS Examines の今回のエピソードでは、1月26日をどう迎えるべきなのかについて考察しました。自分の国を誇りに思いながら不正義に立ち向かうことはできるのでしょうか。
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