Key Points
- 太陽エネルギーはオーストラリアでますます人気が高まっており、現在、30%の家庭が利用しています。
- 家主も借主もソーラーパネルを設置することができますが、借主にとっては短期間で費用を回収するのが難しいため、あまりメリットがないかもしれません。
- オーストラリアの各州やテリトリーでは、補助金や支援プログラムが利用可能です。
これは、再生可能エネルギーが同国の電力需要を満たす上でますます重要になっていることを示しており、持続可能なエネルギーへの転換が進んでいることを反映しています。
利点
太陽光エネルギーは、従来の電力に比べてコスト効率の高い選択肢としても注目されています。
クイーンズランド大学電気工学・コンピュータサイエンスのアーチー・チャップマン博士は、太陽光エネルギーについて、安価であるだけでなく、電力網への負担も軽減すると説明します。
「電力網から購入する電力の代わりに、自宅で必要な電力を賄うことができ、節約できるというメリットがあります。」
「この他にもオーストラリアの郊外を走る電柱や電線などを減らしたり、地元で発電される電力が増えることで、特に暑い日や、電力の需要が多い日の混雑を軽減する助けにもなります。」
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また、太陽光発電はコスト削減だけでなく、よりクリーンで、環境にやさしい電力の作り方でもあります。
しかし、エナジー・オーストラリアによると、オーストラリアのエネルギー生産の60%は今も石炭が占めています。
「オーストラリアでは、いまだに多くの電力が石炭火力発電所から供給されています。これらの使用を減らすことは、炭素排出や気候変動への影響を考える上で非常に重要です。」
長い間石炭に依存してきたオーストラリアですが、太陽光エネルギーへ少しずつ移行していると、ソーラー・ビクトリアのスタン・クルパンCEOは説明します。
「私たちは再生可能エネルギーへの変革の真っただ中にいます。オーストラリア政府は、2035年までにエネルギーの82%を再生可能エネルギー源から供給することを約束しました。今からわずか10年ほど先のことです。」
屋根に設置されるソーラーパネルの急増にともない、太陽光エネルギーは、オーストラリアのエネルギー供給において、重要な役割を果たすようになりました。
「オーストラリアでは、およそ400万軒の住宅、つまり一戸建て住宅の30%にソーラーパネルが設置されています。」
Both landlords and tenants have the option to install solar power; however, tenants may find it less advantageous, as the costs are difficult to recoup within a shorter timeframe. Credit: Cavan Images / Robert Niedring p/Getty Images/Cavan Images RF
ソーラーパネルは誰が設置できる?
多くの場合、ソーラーパネルを設置するのは住宅のオーナーですが、賃借人もその恩恵を受けられると、クルパン氏は言います。
「ほとんどの場合、ソーラーパネルを設置するのは家のオーナーですが、ビクトリア州や他の州では、家主に対して補助金やインセンティブが用意されています。そのため、自分の家を他人に貸している場合でも、屋根に太陽光パネルを設置していることが多く、賃借人はその恩恵を受けることができます。」
また、ソーラーパネルの初期費用は短期間では回収できないため、賃借人が自費で設置することは一般的に推奨されていません。
「初期費用を回収するまでは数年かかるからです。また、賃借人がその家に長期間住むとは限らないため、電力の恩恵を十分に受けられない可能性もあります。」
Rebates and schemes are available in different Australian states and territories. Source: Moment RF / owngarden/Getty Images
利用可能な補助金は?
自宅にソーラーパネルを設置する際に利用できる補助金やインセンティブについては、政府のウェブサイトで調べることが推奨されています。
連邦政府のエネルギー関連サイト、energy.gov.auでは、適切な補助金を見つけるサポートを提供しています。
例えば、ソーラー・ビクトリアでは、屋根にソーラーパネルを設置する際に1,400ドルの補助金を提供しています。
また、家のオーナーでも、賃借人でも、最大4年間の無利息ローンを利用することが可能です。
さらに、住宅用蓄電池を購入する際には、8,800ドルの無利息ローンも提供されています。
「ニューサウスウェールズ州や南オーストラリア州、またクイーンズランド州などでも同様のインセンティブ制度がありますが、ご自身でその州・テリトリーの詳細を調べる必要があります」、とクルパン氏は付け加えます。
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「石炭のない未来」、変化に直面するオーストラリアの炭鉱町
世界が脱炭素化に向かって進む中、2050年までにネットゼロ排出を達成することが多くの国々、特にオーストラリアにとって重要な目標となっています。
この目標はパリ協定に沿ったもので、経済のさまざまな分野で、炭素排出の大幅な削減が求められています。
「電力の分野は、過去10年から15年で、石炭やガスなどのエネルギー源から再生可能エネルギーへの大きな変化がありました。現在、全国でおよそ30%の電力が再生可能エネルギーから供給されていますが、2035年には連邦政府の約束により、これが82%に増える見込みです。」
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