アボリジナルアート・コーディネーターの内田真弓さんが、オーストラリアの中央砂漠で自らセレクトした先住民アートを片手に、日本全国を駆け巡ったのが90年代後半のこと。しかし、アボリジナルアートが認知されていなかった当時は、そのアートを展示してくれるところはありませんでした。
「どこも明るく門前払いでした」と振り返る内田さんが日本で初めて開催した展示会は、知人のリビングルームからでした。
「リビングルームの一角を借りて、自分の知っている人だけをお招きし、作品をみてもらいました」
しかし、彼女のそんな地道な活動は、いつしか人から人へとつながり、その舞台も百貨店やギャラリーなど、アボリジナルアートは徐々に大きな舞台で紹介されるようになりました。
「私の役どころはゼロからイチにすることです」と語る内田さんは、日本におけるアボリジナルアートの認知を実感し、活動に手応えを感じています。
Source: Mayumi Uchida
アボリジナルアートが「純粋に美しい芸術」という内田さんは、美術の教育を受けていない先住民の人々が描き出す、そのアートはもとより、画家たちと直接触れ合うことで、彼ら自身の魅力にも惹かれてきたと述べます。
Source: Mayumi Uchida
「現代美術なのに描かれているのは、何千万年も前からのストーリー」
何も変わることなく今日まで伝えられてきたことに「ロマンを感じる」という内田さんは、アボリジナルの居住区を訪れる際には、「リスペクト」を大切にしています。
「部外者は興味本位であれこれ聞かない」、「居住区にあるそれぞれのルールをおかなさい」、これを必ず守ってきました。
Source: Mayumi Uchida
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一人でも多くの日本人にアボリジナルアートの魅力を伝えたい 内田真弓さん 前編
SBS Japanese
01/06/202114:04
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一人でも多くの日本人にアボリジナルアートの魅力を伝えたい 内田真弓さん 後編
SBS Japanese
08/06/202114:20
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