Year 10 student Kao Iwatsuki (centre) volunteers as a storyteller, sharing her memories of the Great East Japan Earthquake in 2011. Source: Ruins of the Great East Japan Earthquake Kesennuma City Memorial Museum
明日11日で、震災から11年となります。時間がたつにつれ、その記憶が風化してしまうことに危機感を感じる人もいます。
震災当時はまだ幼かった今の中高生たち。どのような気持ちで語り部の活動に取り組んでいるのでしょうか。
音声リポートでは、語り部として活動する気仙沼高校1年生の岩槻佳桜(かお)さん、同じく末永詩真(しま)さん、そして気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館で中高生の語り部活動を担当する職員の福岡麻子さんにお話を聞きました。
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館は開館してからコロナ禍に見舞われ、思うように来場者を受け入れることができていません。特に施設の遺構、被災した高校の校舎は当時のままの状態であるため、建物の耐久性を考えるといつまで公開できるか分からない状態となっています。
伝承館の福岡さんは、多くの人にできるだけ早い時期に施設を訪れてほしいと考えています。
Asako Fukuoka (right) oversees youth storytellers program at the Ruins of the Great East Japan Earthquake Kesennuma City Memorial Museum Source: Ruins of the Great East Japan Earthquake Kesennuma City Memorial Museum
記憶を伝える難しさ
伝承館で中高生の語り部活動を担当する福岡麻子さんも東日本大震災で被災し、実家が津波に流されました。震災当時は2歳だった娘さんが、当時の記憶はないものの中高生語り部として活動を始めたことを頼もしく思っています。
震災当時の実体験の記憶が残る最後の世代、となる今の中高生。忙しい学生生活との両立、高校卒業後に気仙沼市から離れる生徒が多いことなど、どうやって「記憶を伝えたい」という彼らの気持ちに応え、その次の世代に記憶を伝えていけるのか、福岡さんはその難しさも語ります。