「ジェノサイド」(集団殺害、大量虐殺)という造語が生まれたのは、1944年のこと。作ったのはポーランド人の弁護士ラファエル・レムキン氏です。ホロコーストや過去に起きた大量虐殺事件などが背景にあります。
言葉の最初の部分、ジェノス(genos)はギリシャ語で人種や民族を指し、後ろの部分サイド(cide)は、ラテン語で殺害することを意味します。
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SBS Examines: ジェノサイドとは?
SBS Japanese
14/08/202409:20
レムキン氏の働きかけが出発点となり、1948年にジェノサイド条約が国連で採択されました。
ジェノサイド条約には150を超える国が加盟しており、加盟国はジェノサイドという犯罪を防ぎ、罰する責任があります。
しかし、ジェノサイドの定義にあてはまるであろう事件や状況が数百件あるにもかかわらず、法的にジェノサイドが行われたと認められた件数は一握りです。
これにはさまざまな政治的、法的な理由があります。
今日、わたしたちは国際法の分野以外でも、壊滅的な破壊を表現する際にジェノサイドという言葉が使われているのを聞きます。
ジェノサイドという言葉が、悲しみや抗議の気持ちを表すために使われることもある、と多くの学者が考えています。
「さまざまな深刻な虐待の経験を言葉にするときにも使われています」(ニューヨーク大学で人権法と国際法を教える、ヴァスキ・ネザイア教授)。
詳しい内容は音声リポートからどうぞ。
SBS Examines の今回のエピソードでは、ジェノサイドという犯罪をめぐり議論の分かれる歴史について掘り下げ、ジェノサイドという言葉が現在どう使われているかを考察しています。
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