3歳でバレエを始め、7歳の頃にはすでに週5-6日練習するようになったという野黒美茉夢さん。プロダンサーを意識するようになったのは15歳で訪れたアメリカへの短期留学がきっかけだったと言います。
高校卒業直後の2018年4月、アメリカで行われた『2018年ユース・アメリカ・グランプリ』のニューヨークファイナルに進出し、そこで獲得した西オーストラリアバレエ団のインターンシップで約1週間来豪。このわずか1週間で、同バレエ団のアーティスティック・ダイレクターから高評価を得て、そのままプロとして契約することになりました。そして昨年、2020年の最終演目「くるみ割り人形」を終えた後にデミソリスト昇格が発表されました。
Source: WA Ballet
狭き門と言われるバレエ団において、急速な成長をみせる、今注目の若きバレエダンサー。
「すべてが初めて挑戦することばかりだったので、あっという間に過ぎた2年でした」と振り返ります。
身長161センチと、バレエ団で小柄な方である野黒美さんが、海外のダンサーと肩を並べる上で意識しているのは、できるだけ動きを大きく見せることです。
「大人数で踊るさいには、小さく見えないように、動きを大きくすることを心がけています」ダンスにも影響が出る体調・体重管理については、自分にあった方法で進めているという野黒美さん。
The Nutcracker (2020) West Australian Ballet Source: WA Ballet/Bradbury Photography
もともと食べることが大好きだという彼女は、我慢を避け、食べた分は運動し、自分が一番動ける状態、自分の体の感覚がズレないように意識しているそうです。
「運動量が多いのに、食事の量を極端に減らすと怪我にもつながってしまうんです」
野黒美さんが目指すのは、「お客さんが笑顔で帰られるような(パフォーマンスができる)ダンサー」。
そして「群舞でも、1人の役でも、たとえ舞台の端っこにいても、目に入るダンサー、輝けるダンサーになりたいです」と話してくれました。西オーストラリアバレエ団には、野黒美さんの他にも、プリンシパルの野村千尋さん、コール・ド・バレエの武藤圭吾さん、齋藤希生さんと、多くの日本人ダンサーが活躍しています。
Corps De Ballet, Keigo Muto and Mayume Noguromi Source: WA Ballet/Photo by Sergey Pevnev
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