辻井氏によると、カウラの日本庭園の庭造りを現場で直接知る人は中島健氏、健氏の長男、そして現場監督ですが、それぞれ他界しています。
海外にある日本庭園では、現地の自然に馴染みにくい日本の植物を持ち込んだり、庭園管理者の変更や、管理コストの問題で、当初の面影を残さずに崩れてしまった庭園があります。
健氏の次男で事業を継いだ中島寛久氏は、父親の思い入れが強いカウラの日本庭園を守っていきたいと、辻井氏に庭園の訪問を依頼しました。闘病中だった中島寛久氏はカウラ訪問の実現を待たず今年4月に亡くなりました。
作り手の思いを残せる管理方法の確立
辻井氏は中島健氏の設計について、完成後に長く続くメンテナンスのしやすさにも注意を払い、日本のものを無理に持ち込まず、現地の自然を生かして日本の風情を出すスタイルに素晴らしさがあると語ります。
カウラの日本庭園はオープンから45年経っても、現地の自然を生かした設計そして、もちろん現地公園スタッフによる長きに渡る熱心な取り組みもあり、美しい姿を今も残しています。
今後もその姿をどうやって残していくか。今回の訪問を通し、オーストラリアにおける日本庭園管理のノウハウ確立につなげたいと辻井氏は考えています。
SBSの日本語放送は火木金の午後1時からSBS3で生放送!
火木土の夜10時からはSBS1でお休み前に再放送が聞けます
無料でダウンロードできるSBSオーディオのアプリでもどうぞ。
SBS 日本語放送のFacebookもお忘れなく。
英語のブラッシュアップにも
バイリンガルChitchat
聞くオーストラリアのビギナーズガイド
G'day オーストラリア