オーストラリアにおけるテロの警戒レベルが、5段階中の2番目である「Possible(可能性がある)」から、3番目の「Probable(起こりそうである)」に引き上げられました。
テロ警戒レベルは2022年に引き下げられていましたが、国内における過激思想が増加していることを受け、引き上げざるを得なくなったと、アンソニー・アルバニー首相は会見で述べています。
しかし首相は、これは差し迫った脅威を意味するものではないとも付け加えました。
「オーストラリア国民には、Probableというのは、『避けられない』という意味でも、また『差し迫った脅威や危険』を意味するわけではないということを理解し、安心してほしいです。]
しかし政府が受け取ったアドバイスによると、より多くのオーストラリア人がさまざまな形態の過激イデオロギー受け入れていることがわかっており、そのため、「警戒を怠らない責任がある」と首相は述べています。
オーストラリア国家安全保障局(ASIO)のマイク・バージェス氏によると、4月以降、オーストラリアでは、テロの可能性があると調査されたり、妨害された事件が8件ありました。
当局は特定のグループによるものではないとするものの、さまざまな形態の過激イデオロギーに対する懸念の高まりにより、引き上げを決断したと説明しています。
また、今回の警戒レベルの引き上げについてバージェス氏は、現在テロ計画が進行中であることを示すものでもないと述べています。
「脅威レベルのProbableは、今後12ヵ月以内にオンショアでの攻撃や計画が発生する可能性が50%以上と再評価されます。これは、現在の攻撃計画や差し迫った攻撃の予想に関する情報を持っていることを意味するものではありません。」
また今回の変更についてバージェス氏は、ガザでの戦争や中東におけるより広範な緊張とは関係ないと述べるも、世界情勢が人々の不満を煽り、抗議を促進し、分断を悪化させているとも指摘しています。
政府は、テロ活動やその疑いがある行動を目撃した場合は、国家安全保障ホットライン(1800 123 400)に電話するよう呼びかけています。
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