MONDO GROSSOとしても活躍する日本人プロデューサー、大沢伸一さんと、DJやボーカリスト、詩人、モデルなど、あらゆる顔を持つオーストラリア人のRHYMEさんから成るユニット「RHYME SO」。
2019年に結成したRHYME SOは昨年、「Fashion Blogger」のミュージックビデオがロンドンのファッション・フィルムフェイティバルで、最優秀ミュージックアワードと最優秀俳優・モデル賞の2冠を獲得。また今年7月にリリースされた新曲「POSEABLE」は、YouTubeですでに100万回以上の再生を記録するなど、今注目すべきアーティストです。
2人の出会いは2017年。大沢さんが主催したプライベートパーティーで、共通の友人を通して知り合いました。多様な才能を持つ2人はすぐに意気投合し、RHYME SOとしての活動が始まります。
ユニット名「RHYME SO」には、彼らのコンセプトも込められています。
「RHYME は韻、SOはShinichi Osawaのイニシャルで、RHYME SOは『I'm So』と同じ音」であると説明。
それは現代のインターネット社会において、周囲に自分の存在を主張したい、認めてもらいたいと願う「承認欲求」とつながり、このような問題とどう付き合うべきかを提起することが、RHYME SOのコンセプトであると語ります。
トラック「Fashion Blogger」は、RHYME SOにとって「大きな一歩」になったというRHYMEさん。
新曲「POSEABLE」では、「Fashion Blogger」のコンセプトをさらに深堀りするメッセージを提供しています。「Acronym(頭字語)が大好きで、Tongue twister(早口言葉)が専門」と語るRHYMEさんのウィットあふれるリリックに、大沢さんが創り出すのエレクトリック・ビートが配合して完成するRHYME SOの楽曲。それは現代社会に向けて強いメッセージが込められた、国や文化、ジャンルを超えた、新感覚の音楽であります。
Music video "POSEABLE”, featuring veteran Japanese actress Mari Natsuki, as "grandma" Source: RHYME SO
「音楽のジャンルは崩壊している」と語る大沢さん。
「創る側としてはジャンルで切り取るということをしたくない」とし、RHYME SOの音楽を「ブランク・ポスト・ジャンル」であると語ります。
「私はひとつの国でも、ひとつのモノでもなく、とても複雑なんです。音楽を通してそれを深堀りして、現代社会を映したいと考えています」とRHYMEさん。
RHYME SO calls their music "Blank Post Genre" Source: RHYME SO
オーストラリアのコーヒーカルチャーを日本へ
音楽活動のほかに、仲間とともにマカダミアンミルクとビーガンフードのカフェを経営するRHYME SO。
オーストラリアを訪れた際に、どのカフェにも当たり前のようにあるクオリティの高いオルタナティブ・ミルクに驚いたという大沢さんは、日本にも取り入れたいと考え、先ごろを代々木公園駅近くにオープンしました。
自家製のマカダミアンミルクを毎日店頭で提供するほか、「Zero Waste」を目標に、プラスチックは一切使用せず、体にも環境にも優しいカフェ作りを心がけています。
「東京の街ではプラチックのゴミが問題」というRHYMEさんは、「Zero Waste」のお店を作ることが夢であったと語り、「誰かが始めれば、こういうことは伝染する」と願っています。
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東京パラ開会式DJ、ファッション・ジャーナリスト 徳永啓太さん
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文化とジャンルを超えた 日豪ユニット RHYME SO
SBS Japanese
29/09/202111:32
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