国内外のあらゆる楽団や合唱団で指揮者として活躍する村松 貞治さん。
シドニーのインナーウェストを拠点に活動するコミュニティオーケストラ、ストラスフィールド・シンフォニー・オーケストラ(SSO)では、今年活動10年という大きな節目を迎えます。コロナウイルスパンデミックにより、すべての公演がキャンセルとなり、本格的な練習もできなかった2020年。
Source: Strathfield Symphony Orchestra
練習したくてもできない状況にもどかしさを感じた反面、「音楽の素晴らしさを実感できる期間であった」と振り返り、再びステージに立てるという状況に、オーケストラの誰もが大きな喜びを感じているといいます。
28日日曜日に控えた2021年度の初演「A Return to Music」は「特別の意味を持つコンサート」だといいます。
コロナ禍は、外での練習も欠かさず行ってきました。「アマチュアミュージシャンにとって、毎週のリハーサルこそが、しっかりと練習できる機会であり、なければ楽器に触れない方もいます」と語るのは、オーケストラでマネージャーを務めるローラ・ジャミソンさん。
Nothing stopped the Strathfield Symphony Orchestra from practicing during the coronavirus pandemic Source: Strathfield Symphony Orchestra
「サダ(村松さん)は、樫の木の下で、牛乳箱に立ち、指揮をとっていたんです!」と、村松さんのひたむきさに感謝していると言います。
アマチュア楽団のため、個々のスキルはさまざま。もちろん、コロナ禍で練習量もそれぞれ異なりましたが、それをひとつにまとめるのが、指揮者の役割であるという村松氏。そんな違いを超えて、「みんながハッピーになれるオーケストラ」を目指したいと述べています。
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指揮者、村松貞治さん
ストラスフィールド交響楽団のプレジデントである、クレイグ・ジャイルズさんは村松さんについて、「作品から何を引き出したいのか、どうやってそれを実現したいのか、非常に明確なビジョンを持っている」とし、それを「優しさと謙虚さ、そしてユーモアをもって行ってくれる」、この10年で「彼は指揮者を超えた、家族のような存在となりました」と語ってくれました。
村松さんの10周年を祝う今年の演奏会は、すべて日本をテーマにしており、日本の作曲家による作品が、オーストラリアでは初めて演奏されるものも多くあります。
ジャミソンさんは、11月に予定されている「アニメ」をテーマにした公演は、今まで交響楽団に足を運んだことがない人も惹くことができると、期待を寄せています。
インタビューでは村松さんのお子さんも含め、子供の音楽教育などについても聞いてみました。
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ストラスフィールド交響楽団の指揮者として10年 村松 貞治さん
SBS Japanese
23/03/202111:38
火木土の夜10時はおやすみ前にSBSの日本語ラジオ!