ブラッシュテール・ロックワラビーやコアラなど、国立公園内の動物や植物の絶滅を防ぐ、ニューサウスウェールズ州政府による新たな保護企画が明らかになりました。
「オーストラリアは世界でも哺乳類の絶滅率が最も高い国です。『絶滅危惧種の日』である今日、ニューサウスウェールズ州は、もうこれ以上悪化させることはできないことを公言します」とマット・キーン環境相は、7日に述べました。
「世界では、今後数十年の間に100万種の生物が絶滅の危機に瀕するとされており、生物多様性に関する国際交渉が続けられる中、誰もが高い目標を掲げる必要があります」
キーン環境相は、「絶滅をゼロにする」という目標を、「ネット・ゼロ・エミッション」の目標と比較しており、「計画は目標だけではなく、行動を起こすべきこと」と火曜日の声明で述べました。
同環境相は、ニューサウスウェールズ州の国立公園内にある221の場所を「世代を超えた重要な資産」に登録。
このラベルは、今年1月、国内でも珍しいウォレマイ・パインの森林に初めて与えられたもので、登録することにより政府はこれらの場所を山火事から守るため特別な措置をとるなどして、未来のために保護することが可能となります。
これらの保護区には、山火事や気候変動、さらには野良犬や野良猫といった野生化した動物の影響を受けている種が生息しています。
保護区は110の国立公園にまたがり、その面積は30万ヘクタールを超え、国立公園全体の約4%を占めるとされています。
この計画で対象となっている種には、保護区のうち7ヵ所に生息するブラッシュ・テール・ロック・ワラビーが含まれています。
このワラビーは、州西部のワランバングルズでは10頭以下しか生息していません。
また、コアラの生息地として人気のある15ヵ所も新たに保護されることになりました。
合計で、13 の哺乳類、4 の鳥類、7 のカエル、3 の爬虫類を含む 27 の動物種と、ウォレマイ・パインを含む 66 の植物種が保護されます。
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